ヤンキーをやっつけろ


これは何年か前の1月のお話。

仕事の帰り際サンクスに寄った。

 前日仕事があまりにも忙しかった俺は寿司を喰い損ねた。終わったら食べるからね、取っといてねって言ったのに、心ない部下に食われた。顔でキレて心で泣いたさ。
で、サンクスに寄った理由は昨日喰い損ねた寿司を食おうと思ったからだ。

大体どのコンビニにも最近は寿司置いてるからね。
 
しかし足が痛い。人工股関節は何故か寒い日に痛む。
仕方ないから久々に松葉杖ついてサンクスに入った。軽くエロ本を立ち読みして英気を養った後弁当コーナーに行ったが、お目当ての寿司が1800円のでかいやつしかない。俺はサーモン一個食えれば満足なのに、こんな沢山はいらない。困った。仕方ないので寿司は諦めてオニギリを買った。もちろん鮭おにぎりだ。

 ちょいとがっかりしながらサンクスから出ると、入り口からすぐのコンビニ用ゴミ箱のところに品のない金色で鳥の巣みたいな頭をしたB系のヤンキーさんと、スウェットに金色のネックレスをした柄も頭も寒そうな坊主頭のヤンキーが二人いた。
さすが治安が悪いといわれてる足立区綾瀬だ。

 俺はオニギリを食いたくて仕方がない。そのためには袋を開けて英国紳士らしくマナーよくごみを捨てたいのだが、丁度ゴミ箱の前にはには前出の怖そうなヤンキーが座ってらっしゃる。まぁでも所詮子供よ。
いくらなんでも松葉杖ついたスーツのぱっと見リーマンのおっさん(20代前半)がゴミ捨てる位で、何もいきりたったりしないだろうとか思って、そいつらのはじからゴミを捨てようと思ったら、運悪く松葉杖の端が坊主の足にちょこっと当たっちまった。おぉう、アクシデント。決して誓って狙ってない。

 あ、いけね、って思ってすいませんって言おうかなと思った瞬間、坊主が水を得た魚のようにキレ始め、突然そのゴミ箱を蹴り倒し奇声AND罵声を上げ始めた。
 すると俺の脳みそが 怖いよう って感じになるよりも先に体が反応したらしく、松葉杖で坊主が蹴ったゴミ箱を思いっきりぶん殴って、間髪いれず

「ナンダガキゴルァ!」


と発狂。

「どこのガキだ?あ?」

って松葉杖持ってないほうの手で胸倉とっつかんで、ゴミ箱の上に上半身を押し倒してやった。どうした俺。平和主義者だろ俺。初号機暴走してます。メーデー、アンコントロール、アンコントロール。

 どこのガキであろうが俺地元じゃないしいわれても知らないから困るんだが。坊主は相当ひるんでて

「あ、いや、」


とはっきりしない。
埒が明かないからオタオタしてるもう一人の鳥の巣ヘアー君に

「なんか文句あんのかガキコラ?」

って言ったら

「スイマセンでした。」

とボソッとほざいた。
そんなことは聞いてない。謝れなんていってない。文句があるかどうか聞いてるんだが。っていうか人の目をみて喋れよ小僧。

「調子こいてっと殺すぞ、クソガキが。」

という捨て台詞を吐いて、オニギリを坊主に思いっきり投げつけてその場から撤収してやった。
殴り合いせずにして勝った。

しかし真面目そうで気弱そうなおっさんがいきなりやくざ張りの立ち振る舞いですよ。
怖かっただろな・・・。無茶したせいかまた股関節が痛んだ。そしてオニギリを一個無駄にした。結果的に喧嘩しにコンビニに行った様なもんだった。

ちょっとすっきりしたけどさ。


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