部下が逮捕されちゃった。


体調に気を使いながらも、二店舗を統括で管理する忙しい日々が続いた。

そんな中、また幼なじみがやらかした。

うちのオーナーは気性の激しい人で、ある日同じビルの同業の店とトラブった後、そこの看板を蹴破ってこられた。

まぁ蹴破られた方はうちがやったんだろうとなる。
で、当然うちの従業員は知らないと。
わざわざ自分とこのオーナーを売るような真似はしない。

すると相手方はその辺を取り仕切るやくざ屋さんにこの件をチクった。
で、お金のネタとなるであろうやくざ屋さんは食いついてきて、うちの店に来た。
そしたら店番をしていたびびった幼なじみは、物の見事にゲロっちゃいましたとさ。

その日の内にオーナーはやくざ屋さんに呼び出された。

オーナーはまさかバレてるとは思わないからシラを切る。と、そこに幼なじみ呼出される。

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「誰がやったかお前言ってみろ。」

幼なじみ
「オーナーです。」

オーナーと俺
「(・д・)」



結局相手方に謝罪、弁償することで話がついた。そしてやくざ屋さんに迷惑料。

幼なじみには、多分今までの人生で一番長い夜だったに違いない。彼は夜から朝の11時まで、オーナーと他の従業員からの粛清を受けた。
六○木や歌○伎町なら消されてても仕方がない。さすがに俺は加わらなかったが、止めることもしなかった。フォローのしようがねぇ。

幼なじみはその日クビになったが、他に行くあてもない彼は辞めなかった。仕方ないから二度と繰り返さないよう誓わせ、再雇用となった。
確かその月の彼の給料は五万位だったと思う。



そんなこんなでまぁ飽きない生活をしてたのだが、ある日足の根元がポキポキいい出した。

なんだろう?

寝ても治らない。

なんだろう?

暖かい風呂に入っても治らない。ていうか痛み出した。そして両足ポキポキいい出した。

な。なんじゃこりゃあああ。

病院に行った時に先生に伝えると、整形外科に回された。

「骨頭壊死かもしれないねぇ。」

なんですかそれは?

なんでも、ステロイドを服用すると副作用としてでてくる症状の一つで、大腿骨骨頭壊死症というらしい。読んで字の如く、大腿骨の骨頭が壊死しちまう病気で、中の骨を切り取って人工股関節を入れなければいけなくなる。

レントゲン、MRIを撮って確定。

「あー。こりゃもう駄目だ。腐って潰れちゃってるよ。」

とまぁアウト宣告されました。
正月一日に大学病院で精密なMRIを撮られて、その後手術のために入院。しかし前回と違って部下が何人か居たから、仕事は下の連中に任せて俺は悠々自適に入院をエンジョイする



筈だった。



手術前日、深夜11時半に俺のベッドにおっさん二人がやってきた。面会時間はとうに過ぎている。

おっさん二人は警察手帳を見せてきた。俺は個室ヘルスの事かと身構えた。

しかし、おっさん二人の物腰は柔らかい。しかも名刺を渡してきた。これは容疑者に対する態度じゃないぞ?

渡された名刺を見て更に驚いた。

警視庁 捜査一課


(;゜д゜)


ちょっとまて、なんでやねん。なんで所轄じゃなくて、本ちゃんの捜査一課がちんけな風俗店の代表のとこにくんだよ。

「ここじゃアレなんで、別室で…。」

と言われ、車椅子で別室へ。

捜査一課って事は、店で誰か殺られたのか、もしや幼なじみか…。移動中頭のなかをグルグルと色々な考えが巡る。

「実は、お宅のS(幼なじみ)を先程、殺人事件の被疑者として逮捕しました。」

(;゜д゜)


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