面接をやってみた(性風俗店編)


 2月は昔から好きじゃない。水商売ではニッパチ(二月、八月)は厳しいという昔からの言い伝えがあるんだが、何がいやだって、28日しかないことだ。28日しかないくせに家賃とか支払いは普通の月と同じだし、従業員の給料も日割りというわけにはいかないし、正直きつい。2月なんて大嫌いだ。死ね2月。ばーかばーか。

 性風俗店は女の子(嬢)が居ることで成り立つ。だから色んな媒体に募集をかける。この求人の出費、かなり痛い。普通の求人誌では載せてくれない為、特殊な求人誌に募集をかけるのだが、普通の何倍もの費用がかかるのだ。広告費も然り。しかしこれは必要経費。ケチるわけにはいかない。こんなことを書くと怒られるかもしれないが、ホストからのいわゆる横流し物件(ホストの売り掛けが払えなくて、ホストに売られてくる女の子)っていうのは本当に助かるのだ。

で、募集をかけてる以上面接の電話はよくくる。

たまにビックリするくらい可愛い子が入る事がある。
この手の子はキャバクラで働いてはみたけどお酒を呑みながらの接客が苦手で無理だった子や、店外デートが苦手な子、田舎から出てきたばっかりでよくわからない子が多い。こういう子は従業員や常連さんとくっつく事が多い。割と一途。ホストに行くと速攻でイロコイ掛けられてはまってしまう。
そんな子の面接は破格待遇だ。風俗の面接は大体最初の10秒くらいで決まる。慢性的に女の子が足らないこの業界は、よほどひどくない限りは落とさない。激安店なんかは特にそうだ。都内某所ではマジで60くらいのババァがうじゃうじゃ出てくる場所もある。一度だけ部下と行ってみたが、アレはホラーだった。チンコ腐った気がした。しかも3人も出てきたからな。思い出したら鳥肌たってきたぜ。

色んな女の子の面接をした。中でも印象に残ってる面接の話をしよう。

ある日、いつものように面接の電話が来た。
ある程度業界慣れしてる女の子の中には、著しく常識が欠如してる奴が居る。もうどう控えめに見ても体売るしかお金を生み出せない、頭がいかれてしまってる人種が少数だが居るのだ。
今回電話かけてきた彼女も、その中の一人だった。

以下、終始タメ口だった彼女の電話内容。

「ねぇ、どんくらい稼げんの?

「場所どこ?Kの向かい?そんな店あったっけ?」

「他の子はいくら位かせいでんの?」

「あたし38で身長157センチの56キロだけど別に自分では太ってないと思ってんだけど?

「体験入店したいんだけどいつあいてんの?稼げんの?

「保障はいくらだす気あんの?

えっとね、不採用で。あと死ね。

俺が電話口で断わったのは、100人以上居た嬢の中でも4人だけだ。一人は90キロ、一人は未成年、もう一人はニューハーフ。

ちなみにこいつ、2時間後に口調を変えてまた電話してきやがった。むかついたから電話番号を(キチガイ)で登録しといたからすぐわかったんだが、暇だったから気付かない振りしてあえて付き合ってやった。ていうか同じ番号でかけてくんなよwww

「あたし33なんですけど、まだ大丈夫ですか?」

お前さっき38っつったろうがよ。アフォか。

しかし、コイツはこれだけで終わるような奴ではなかった・・・。



 新規オープンの他の店の事に手がかかっていて、1週間ぶりくらいに昼間店に戻ったら新顔が居た。40くらいのガリガリの歯がまっきいろな新人。ジャマイカンなヘアスタイルの熟女。

店長を呼んで話を聞くと、なんでも5日前くらいから居座ってるらしい。何度も言ってるが、頼むから選んで入れてくれよ。

で、女の子の待合室に行き、その子を呼んだ。

「君さ、電話持ってる?」

「え?あ、はい。」

「ちょっと持ってきて。」

キチガイにダイヤル。

すると思ったとおりに彼女の携帯からド○カムが流れてきた。

「俺確か一回電話で断わったよね?」

「でも店長はいいって言ってくれましたよ?」

「悪いんだけどさ、俺、店長より偉いんだ。ウチの店にはそんな頭ぼさぼさで歯がまっきいろな女の子はいらないんだ。それにお客さんの評判も悪いみたいだから、給料あげるからもう帰ってくれないかな?」

「はぁぁぁぁ?ふざけてるよそんなの!」

「うん、申し訳ないけど、お店なら一杯あるからさ。出て行ってくれるか?」

あくまで穏便に辞めて頂いた。

彼女が出て行った後、

「代表、ありがとう御座います。」

とレギュラーの嬢が話しかけてきた。聞かなくても大体わかるが、彼女が入ってきてから大変だったようだ。

表で客引をやってる従業員が中に入ってきた。

「代表、あのババア、隣の店に入っていきました。」

ウチの店は狭い通りの100メートルくらいの間に4店舗がひしめき合う激戦区なのだ。

彼女はその後、隣の店でトラブルを起こし、向かいの店でもトラブルを起こし、街を去った。


女の子が命綱の商売。いくら人手が足らないからといってもやはり選ばないといけない。


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