部長


部長ともなると、我々とは比べもんにならん位の給料を貰ってるらしい。

しかし、我々とはまた違った大変さもある訳で、会社に泊まり込みなんてのもしょっちゅうだ。

で、部長ルームには酒やらつまみやらがわんさかある。泊まり込みの時にはやはり必要なんだろうな。大人だからな。
腹がへったら部長ルームに行けばなんかちとしょっぱいのが食えるから、10時と16時位になると大体誰かしら部長ルームにいる。たまにあん肝の缶詰めとかあるからな。あれ食った時は結構怒られた。

で、俺は毎日いる。向かいだし。



昨日滅多にない朝礼があった。うちの部署で朝礼なんて異例の事態だ。誰か事故(うちの部署では、事件、事故その他アクシデント全部ひっくるめて事故と呼ぶ)でも起こしたのか。

俺は遅刻したのだが、なんとか部長が来る前に部長ルームに到着した。まぁ向かいだし。

すでにつまみパーティーが始まってたから俺もなんかの干物を食ってみた。うめぇ。あ、部長だ。

神妙な面持ちで部長は切り出した。

「社内で…酒を呑むのは今後禁止になった。」

なんでも、とある管理職の人が夜勤中酒呑みながら仕事してると、警備員がまわってきた。

先月付けで今までいた年輩の警備員は辞めてしまい、今月から新しい若い警備員になったのだが、こいつか他の夜勤中の役職に「あっちの人酒呑みながら仕事してましたよ〜」などとほざいたらしく、問題に。
その若い警備員を「あの野郎」とか言ってた辺りから考えても、問題を起こした管理職ってのが我らが部長であるのは間違いないんだが、本人ぼかしてるし皆大人だから突っ込まなかった。

最後に悔しそうに、

「休憩時間に屋上で呑むのも駄目なんだとよ。まぁ一応会社の決まり事だから皆守るようにな。」

と言って部長は出ていった。

しばらくして、

「会社で酒なんか呑むの部長位だよなぁ。」

「俺ら関係ねー話だよな。部長食い下がったんだろうな、屋上だったらいいだろ?休憩時間だったらいいだろ?ってさ(笑)」

「結局仕事に関する話じゃなかったな。」

と笑ってると、また部長登場。
備品補充の紙に、昼寝用ベープマットと書いた人が叱られてた。


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