SR400


SR400

SR400は1978年に発売、以来2008年現在まで基本設計・デザインを変更せず販売し続けているロングセラー車種である。2008年9月に生産終了となった。

発売に至る経緯
オートバイ雑誌「モトライダー」が、1977年のエイプリルフール企画として、実在しない車を「近日発売の新車 ヤマハ・ロードボンバー (Road Bomber) 」として掲載したことが発端となっている。このロードボンバーは、ヤマハのオフロードバイクXT500のエンジンを使い、島英彦設計によるオリジナルのダブルクレードルフレームに搭載したロードスポーツバイクであった。紙面の写真で見るとなかなか完成度の高いオートバイであったため、まさかエイプリルフール企画の架空の新車とは思わず読者からの注文が殺到した。そこにマーケットがあることが判明したことから、XT500のメーカーであるヤマハが本気になって設計し生産を始めたという、冗談のような経緯でSRシリーズは誕生した。当時その様な経緯で作られたため、最初のSRは中途半端にモトクロスのようなアップハンドル、エンジンガードなどモトクロス風な出で立ちであった。

ロードボンバーとSR400/500のコンセプト

ロードボンバーのコンセプトは、「単気筒エンジンを搭載したロードスポーツバイク。単気筒であるからエンジンが非力であるのはいたしかたないが、しかし全体として軽量にすることができ、そのことを最大限に生かして操縦性の良さに照準をあわせたバイクを設計するならば、それは乗っていて『とても楽しい』バイクになるはずだ」というものであった。ロードボンバーは当時のオンロードスポーツバイクとしてはかなり過激な設計であったため、SRシリーズはそのコンセプトをマイルドな側に倒すかたちで設計された。例えばSR400/500のフレームはXT500のものをベースとしたセミダブルクレードルでしかない(ロードボンバーは完全新設計のダブルクレードル)。しかし基本的なコンセプトは、おおむね同一のものであったと言える(なお、後日ロードボンバーときわめてよく似た構成のSRXという派生車種も登場する)。
ロードボンバーはのちにホンダのXL500Sのエンジンを乗せ、「ロードボンバーIIX」へと改良される。これは後のFT500/400から、GB500/400を経て現在のCB400SSにも繋がるエンジンである。今を走る単気筒の2車種が同じロードボンバーから派生したというのも何かの縁なのかもしれない。

そしてロングセラー車へ

日本のスポーツバイクとしては、ロングセラーとなっており、車体の足回りなどはモデルチェンジで数回の変更を受けている。また、カフェレーサーカスタムのベース車としても代表的であり、さらに近年はトラッカーカスタムなど、様々にカスタマイズされている。

発売当初はワイヤースポークホイールだったが、アルミキャストホイールへと仕様変更し販売台数は急激に激減した(ユーザーからの要望で急遽スポークホイールに仕様変更し難を逃れる)。この仕様変更がなければ、このあとSRが生産されることはなかったであろうと記者は語っている。

その後、一時期SRの売れ行きが落ち込み、絶版になるかメーカー内でも話し合われていた時期が存在する、だが時代はレーサーレプリカブームは終わりレトロブーム。ここで当時レトロ風のバイクはSRしかなく、販売台数も急激に伸びることになる

このレトロブームがいまのSRのロングセラーに結びついたと見る向きがある

1985年に、フロントブレーキをディスクからドラムに変えるという、当時としては非常に異例な退化的モデルチェンジを行った。これはアフターマーケットでドラム化カスタムが存在するなど、SRがレトロバイクとして人気を博していたためだと思われる。また同年に、より高いパフォーマンスを狙った兄弟車のSRX400/600が登場しており、それとの差別化でもあったようだ。ドラムブレーキ化はSRをクラシックバイク風カスタムのベースとして見ていた層には好評だったが、ブレーキをあえて旧式なものに変えるモデルチェンジに否定的な目を向ける層もあったようだ。同時にハンドルの高さがやや低くなり、ステップ位置が後退するなど、メーカー純正状態でややカフェレーサー的スタイルになった。

2001年に各種の保安基準が強化され、その対応のためSRは再度フロントブレーキをディスク化するが、ドラッグスターの前輪を使ったと思われる(フロントディスクブレーキの数では250〜400であるが、フロントスポークホイールは250とシングルディスクブレーキは400で掛け合わせた)ことから流用したものと思われる。この次期からSRのパーツはコストカットのため、他車のパーツを流用するようになる。なお、この保安基準強化のあおりりを受けて、カスタムショップによるドラムブレーキ化キッドも販売中止となっている。

2008年にSRは販売30周年を迎えたが、9月に自動車排出ガス規制の強化が行われ、現行のエンジンでは規制に対応できなかったことから、生産終了となった。しかし累計12万台の販売台数を誇る人気車種であることから、ユーザーから規制への対応による復活が期待されており、SRの今後をうかがう内容が雑誌などで話題になっている。

主要諸元(2001年?)

SR500


SR500

SR500も1978年に発売された。XT500のエンジンをチューンした単気筒2バルブSOHC499ccのエンジンから絞り出される最大出力は32馬力。XT500から派生した車種という点では、SR400よりも正統派といえよう。SR400はショートストロークで、単気筒としては比較的マイルドな味わいなのに対し、SR500はロングストローク(あくまで400と比べて、である。実際は87.0×84.0mmでストロークよりボアが大きい為、定義上はショートストロークエンジンと言うことになる)のためにXT500に近い弾けるような鼓動感があると評する向きもある。

普通自動二輪免許で乗ることが出来るSR400と比べて国内登録台数はケタ違いに少ないものの、欧州にも輸出していたため長い間生産されたが、ブレーキが前後ともドラムであったため欧州の規制強化に対応できず、日本国内において排ガス規制が実施されたため、2000年に生産が中止された。しかし相前後して大型自動二輪免許保持者が激増し引き合いが強まったため、中古車両でもタマ数が少なくプレミア化しつつある。なおアメリカにも1978年から輸出されていた。





ヨースケ
SR400


ヨースケ
SR500




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